趣味の製麺

家庭用手回し式鋳物製麺機(小野式製麺機など)を使った、自家製麺のラーメンやうどんをを楽しんでいます。

やついフェスの「ラーメントークショー」で出した、冷たい肉中華のレシピ

 

 

 

 

やついフェス2025」の「ラーメントークショー」、全お客様、全出演者、そしてやついさんをはじめとする全運営スタッフの方々、今年もありがとうございました。また来年よろしくお願い致します。

ということで、ウェルカムラーメンのレシピを紹介します。

冷たい肉中華を作ろう

ラーメントークショーではウェルカムドリンクならぬウェルカムラーメンを出したり出さなかったりしているのですが、今回はサニーデイ・サービス田中さんのご提案で、山形県河北町の名物である「冷たい肉中華」を出すことに。

私も店こそ違いますが、山形で何度か食べたことがあります。うまいですよね。

おそらく蕎麦屋がはじめた料理で、蕎麦で使う和風出汁で親鳥(卵を産み終えた鶏)を煮て、そのつゆに蕎麦を入れたものが「肉そば」、冷やしなら「冷たい肉そば」。

その麺を中華麺にすると「肉中華」、冷やしなら「冷たい肉中華」になるのだと思われます。

ちなみに山形県には「冷やしラーメン」、さらに天童市発祥の「鳥中華」というご当地麺も存在します。ややこしいですね。

田中さんから送られてきた一寸亭(ちょっとてい)の「冷たい肉中華」の写真

 

田中さんが食べておいしかったという一寸亭ですが、味の素のブランドサイトにレシピのヒントが載っていました。

foodservice.ajinomoto.co.jp

 

なんでも『親鶏をかつおだしが入った釜で煮上げてかくし味に「ハイミー」』『鶏や醤油、酒などいい材料を使って味を作って、最後に「ハイミー」でうま味を入れてあげる感じだね」』『90%の味を120%にする、それはもう調味料にしかできないことだと思います』だそうです。

ちなみにハイミーとは、味の素の2.5倍もうま味が強い調味料で、値段も2.5倍くらいする高級品。

www.ajinomoto.co.jp

 

冷たい肉中華のレシピ

それではフィーリングで作ってみましょう。

まず近所の肉屋で「親鳥のモモ肉」を買ってきます。メジャーな食材じゃないですが、二キロの冷凍なら取り寄せ可能でした。袋のまま水に浸けて解凍しておきます。

若鳥と違って、とても筋肉質で脂が黄色いです。カレーを作ってもうまそうですね。

 

味の素のサイトには「かつおだし」と書かれていましたが、昆布くらいは入っているだろうと、水に30分ほど昆布をつけておきます。

 

鍋を火にかけて沸いてきたら、混合削り節をドサッと入れて、弱火で5分ほど煮込みます。

 

 

おいしい出汁ができました。

ザルで濾しておきます。

 

ここに淡口醤油、みりん、酒(2:1:1)を適当に入れて、親鳥を煮ます。色を濃くしたくなかったので薄口醬油を使いましたが、本来は濃口醤油+塩なのかも。

親鳥を4キロ使ったので肉多すぎ。

脂がすごい浮いてきて焦ります。

 

そしてハイミーを入れるのが一寸亭のこだわりのようですが、そこは一旦保留とします。


味の素のサイトより

 

さらに大きな鍋に水を入れて、そこに鍋を浮かべてスープを冷ましている間に、製麺をします。

今回は粉が中華麺用強力粉60、さぬきうどん用中力粉35、片栗粉5。

打ち水が水36、塩2、かんすい1。

冷やして食べておいしく、そして伸びづらい麺にしたかったので、うどん用の粉を配合しつつ、冷麺に使う片栗粉をちょっと入れました。

製麺機は小野式二型の2.2ミリ、ローラー間隔1.5ミリで切り、打ち粉を軽くまぶして、軽く手もみして茹でます。

 

スープを仕上げます。

冷えた鍋から親鳥を取り出して、薄切りにします。すごく硬いので薄切り必須。

鍋の中に脂が固まっているので、全部取り除きます。

仕上がりを6リットルに薄めて、塩分濃度は1.4%に調整しました。正解がよくわかりませんけど。

 

熱湯で7分しっかり茹でて、よく水で洗って氷水で締めたら、親鳥、ネギと盛って完成。

 

食べてみると、これがうまい。冷たい麺とスープっていいですね。確かこんな料理だった気がします。

かつおの風味が親鳥で上書きされて感じられませんが、きっと下支えしているのでしょう。

ハイミーで味変を楽しむ

そして、ここにハイミーです。

パッパッパと加えると、醤油の塩味のカドがとれて、まろやかな味になりました。さらに鳥の脂にも通じる優しい甘さが加わることで、完成度が一気に高まります。

なるほど、これが90%の味を120%にするということか!

 

ということで、この味の変化を体験してもらうため、ウェルカムラーメンではハイミーを別添えにして、半分食べたところで「味変」として入れてもらいました。これぞ食べるワークショップ。

わかりやすく味を変えるために、割合的にちょっとハイミーが多すぎたかな。

 

サニーデイ・サービス田中さん、渋さ知らズの鬼頭さん、渡部さん、ラフ×ラフの日比野さん、厨房で調理をしてくれたお二人、お疲れさまでした。

以上、ありがとうございました!

 


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